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三河仏壇について

三河仏壇の起源は文献によると元禄17年(1704)とされ創始者は仏壇師庄八家により製造していたと伝えられています。

三河仏壇の特徴

仏壇の構造は・・・台の引出しが三杯引き出し
台が低く、前の欄間の彫りは・・・ウネリ長押付ウネリ狭間
中障子は・・・障子中に花子彫
障子腰に・・・蒔絵板が取付けられ
胴内に経本を入れる一帖及び戸扇式(ギリ仕上)四帖入りがあります
屋根(宮殿・荘厳)の小長押も全て・・・
ウネリ長押
台に薄引出しが取り付けられています

製造工程

仏壇を仕上げるまでには 八種の専門職の手により完成されます。(三河仏壇八職会)
三河仏壇振興協同組合が設立されてから、八職の会員もその殆どが組合に加盟し、工部として
伝統的な技術・技法の後継者の育成に力を入れております。

  • 木地師・・・仏壇の外郭本体を作る
  • 宮殿師・・・仏像・仏画を安置する須弥壇・屋根・桝組を作る
  • 彫刻師・・・仏界のさまざまな絵模様を木彫する
  • 金物師・・・仏壇に取付ける錺金具を作る
  • 塗師 ・・・木地部分に漆塗りをする
  • 蒔絵師・・・漆塗りされた部分の必要な個所に絵模様を描く
  • 箔押師・・・漆塗りされた個所に金箔を貼り付ける
  • 組立師・・・錺金具を取付け各部分を検査し一本の仏壇に組立てる

※各生産地によって職種や呼び方は違うと思われますが、当組合では上記の職種を八職としております。

製造の流れ

仏壇の本体にある外枠で、檜など良質の木材を木取つて胴の外側、内側、戸、障子、雨戸、引出しなど30近い部品からなり、ほぞ組みと言う木地独特の技術で組み立てています。
漆塗り作業がしやすくする為、分解修理が可能です。
技法として台木に膠(にかわ)などを塗って、はぎ板を合わせた後荒縄を巻いて炭火にかざし、締め付けて接着させる『はぎ付け加工』などがあります。
木地中央部におさまりご本尊を安置するもので、檜などの木材を木取って斗(ます)と呼ばれる小さな部品を造り、それを階段状に組みあげて屋根、柱、須弥壇などを作って仮組みします。
宗派によって荘厳(しょうごん)造り、堂造り宮殿、宮殿御坊様(ごぼうよう)禅宗桝造りに分かれています。
木地同様漆塗りの作業しやすくする為、分解修理可能です。
仏長押につく『外彫り』と宮殿の廻りにつく『内彫り』に別れていて、宗派により図柄は天人、花鳥、人物、竜などが一般的に使われ、下絵を書き材料に写し、糸鋸で切断して叩きのみで荒彫りし、数十本の彫刻刀で中彫り、仕上げ彫りの順序で彫り上げます。
技法は彫ってから積み上げていく付け彫り、合わせ彫り、丸彫り、カキ彫りなどがあります。
木地、宮殿、彫刻に砥の粉下地を塗り、乾燥した後、水を引いて砥石で磨き、下地を作ります。
下地完了後、中塗り漆を刷毛で塗り乾燥後駿河炭で水とぎする。
部品別に分けて上塗りは金箔押しの部分に箔下漆を塗る。また部品ごとに各種の漆を必要に応じて塗り分けする。
梨子地(なしじ)塗り、箔蒔(はくまき)塗り、青貝塗り、乾漆(かんしつ)塗り、虫くい塗りなどがあり、木目出しの木地加工の所はロイロ漆を塗る。
漆塗り後、障子腰、引き出しなどに絵漆を使って蒔絵筆で模様を描き、乾燥させて漆が乾ききらないうちに金粉、銀粉を蒔き付けて文様を表現します。
また、金粉のほかアワビなどで作られた青貝を貼りつけたり、色漆でアクセントを付けて荘厳さを表現します。
図柄は花鳥、風景、人物などが一般的に使われ、主に平蒔絵、泥盛り蒔絵です。
漆塗り後一定期間乾燥した部品に漆を摺り込み、綿で漆を拭き取って金箔を一枚づつ箔箸で取り上げ、金箔の合わせ目を揃えて軽く押し付けていきます。
拭き取り加減で艶押しと艶消し押し(オモ押し)があり、金粉やプラチナなどを使った紛蒔方法もあります。
それぞれの専門職が真心込めて作られた部品を一つ一つ丁寧に
組み立てます。
最初に錺金具を取り付け、次に宮殿、彫刻、天井、胴、内回り
などを組み立てながら調和のとれた美しさを表現します。
最後に扉を取り付け、布で拭き上げますと伝統的工芸品三河仏
壇が完成されます。
図柄『主に唐草文様』に従い、銅版にたがねと金鎚(かなずち)を使って彫り模様を浮かせたり抜いたりして、使われる場所によって『外金具』と『内金具』に分けられます。技法としての特徴は『毛彫り』であり、外金具では宣徳(せんとく)着色と宣徳着色をしたのち、いぶし墨差し仕上げがあり、内金具では消しメッキ、水銀箔金鍍金(ときん)を施し、文様をつけタンガラを入れカリヤスで仕上げる技法も行われています。

伝統的工芸品とは

右記の要件を全て揃え、伝統的工芸品産業審議会が
それを認めたとき経済産業大臣から『伝統的工芸品』
に指定されます。

伝統証紙(伝統マーク)・・・『伝統を誇る手造りの証』です。
伝統的工芸品にはこの『伝統証紙』が貼られています。
この『伝統証紙』はその三河仏壇が伝統的な技術・技法・材料で手作業により製造した
ことをお知らせする役目をしています。

伝統的工芸品の指定・・・

昭和49年5月25日に公布された『伝統的工芸品産業の振興に関する法律』を略して
『伝産法』と呼びます。
この伝産法に基き経済産業大臣が指定するものが伝統的工芸品です。

現在全国では195品目を数え、愛知県ではその内12品目があり『三河仏壇』は昭和
51年12月15日にその指定を受けております。

三河仏壇の伝統的工芸品に指定された詳細をご紹介します。

伝統的工芸品指定年月日 第六次指定 昭和51年12月15日
伝統的な技術又は技法 ●『木地』の構造は「ほぞ組み」による組立式であること。
●長押は『うねりなげし』『かぶとなげし』又は『通しなげし』とすること。
●障子は『腰付花子障子』『通し腰付障子』『花頭障子』又は『通し障子』とすること。
●宮殿造りは『肘木桝組み』によること。
●塗装は精製漆の手塗りとし『木目出し塗り』にあっては『ろいろ仕上げ』をすること。
●蒔絵及び金箔押しをすること。
 
伝統的に使用されてきた原材料 ●木地は、ヒノキ・ケヤキ・ヒメコマツ・ホオノキ・イチイ若しくはセンノキ又はこれらと 同等の材質を有する用材とすること。
●金具は銅若しくは銅合金又はこれらと同等の材質を有する金属製とすること。
●漆は天然漆とすること。
 
製造される地域 豊橋市 岡崎市 半田市 豊川市 碧南市 刈谷市 豊田市 安城市
西尾市 蒲郡市 常滑市 新城市 東海市 大府市 知立市 高浜市
豊明市 知多郡東浦町・武豊町 幡豆郡 一色町・吉良町
額田郡幸田町・額田町 西加茂郡三好町 東加茂郡足助町・下山村
宝飯郡御津町 渥美郡田原町 南設楽郡作手村
 
伝統工芸士とは・・・ 伝統的技術・技法に熟練した従事者の中から 厳しい認定試験に合格したものに対して経済産業大臣が認定する称号です。
いわゆる『匠』であり最高の技術保持者のことです。